- あそびっこくらぶ代表(大阪こども専門学校講師)
- 近藤真理子

こどもたちの成長にとって、自然体験や異年齢での関わりが重要であると言われています。とくに、幼児期は、感覚や表現、感情の根っことなる部分が育つと言われ、この時期の過ごし方が、こどもの心や身体の成長に大いに関わると考えられています。
とはいえ、現在、子育てをする環境は大変です。急に「体験!」なんて言われても、それまでの経験がないとなかなか難しいようです。お母さん自身が、核家族の中で育ち、こどもの頃から自然の中や異年齢で十分に遊ぶ機会が少ない世代で、小さいこどもとふれあった経験が少ない方も多いのではないでしょうか。子育てをするにも、どうしたらいいのかわからないし、あふれる情報の中、何を選べばいいのかわからない、こどもは言うことを聞かないし、うるさいし・・・というのが本音のところではないでしょうか。
そこで、幼児たちと毎週楽しく遊ぶ中で、成長を見続けている「長居キッズくらぶ」の実践もふまえて、幼児期のあそびや継続的な子育て支援の取り組みについて紹介します。

乳幼児期のこどもは全身で、いろんな音や気分や感覚を受け取っています。お母さんのうれしい気分、楽しい気分・・・風の音、におい、土の感触、土が水を含んでドロドロになっていく感触・・・さわってみて、たたいてみて、音が鳴ったり、ざらざらしたり、水がかかると夏はぬるいのに冬は冷たかったり・・・。時間がかかっても、「やってみたい!」を大事にしていくなかで、次第に、はさみやのり、クレヨンなども使えるようになります。そんな体験が、言葉や知識、感情の根っことなり、学齢期以降の知識や想像力を育くむ基礎となるのです。
いつも二人きりで向かい合って、お母さんの方がイライラしながら何かをさせるのではなく、こども自身が少し年上の誰かのすることにあこがれて、まねをすることによって、今までできなかったことやお母さんがさせようなんて思わなかったことが、すっとできるようになることがあります。あんなに苦労したおむつはずしも集団のなかでは、うまくいくこともあるようです。
だからこそ、定期的に同じメンバーといつもの場所で、いろいろな活動が大切なのです。

「長居キッズくらぶ」では、就園前児の丁寧な生活を応援しています。ベランダで、野菜を育て、収穫をし、食材を切って調理して食べます。季節の歌を歌い、踊り、絵を描き、季節ごとの歳時やあそびも心と身体で味わい楽しみます。葉っぱを拾い、風を感じて、水遊びをして、泥団子も作ります。枝や葉っぱさえあれば、それが釣り竿になり、魚になるのです。一人がそれを始めると、隣に座って一緒につりが始まり、突然かくれんぼが始まり、鬼もみんなで逃げて隠れたりして・・ルールや道具がなくてもあそびが始まり継続するのです。画用紙では足らず、爪や顔に塗りたい絵の具。お化粧気分で、できあがりを想像しながら、筆を走らせているときって、すごく集中しているのです。「やめなさい」も「静かにしなさい」もない。いつの間にかさわれなかった泥がさわれるようになり、いつもお母さんと二人の作業だったのが、ちょっとお友達寄りになって座れるようになり、「貸して」「いいよ」なんて言いながら作業ができるようになってきます。
その傍らで、お母さんが、昔十分できなかった泥あそびをして、ちょっと癒されてみたり、キッズで作ったおやつを少しアレンジしておうちでこどもとつくったり、絵本をこども以上に楽しんでいたり・・・そのお母さんのゆったりした気分こそが、こどもの栄養なのかもしれないですね。そんな気分の中、こどもはいろんなものを身体全体で触れて、みんなという大きな家族の中でぐんぐん成長をしていくのです。

地域の公共施設などでは、親子で楽しく参加できる様々な取り組みをしています。参加してみると親子で新しい体験や気分転換ができるかもしれません。勇気を持って一歩を踏み出してみることをおすすめします。
- 長居キッズくらぶのご案内(長居ユースホステル)
- URL : http://www.nagaiyh.com






